[ニッポンの良い食品 #1] 紫蘇梅/三幸農園
2012.08.20
From 事務局

「良い食品づくりの会の認定品を知りたい!」
と、多くのお問合せをいただいておりますので、
季刊紙・良い食品通信の好評企画『ニッポンの良い食品。』にて
これまでにご紹介した製品を特別に再掲載します。

本日は、夏バテを吹き飛ばす、アノ逸品です!

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完熟の紀州南高梅を使って
伝統製法で漬け上げた、本物の梅干

紫蘇梅


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有限会社三幸農園/代表取締役 島本昌幸

三幸農園は、代々農業を営んでおりましたが、梅の分野では、
平成元年に私の代で立ち上げました後発メーカーです。
きっかけは、友人から
「和歌山には紫蘇だけで漬けている、おいしい梅干はないの?」
と言われたことでした。
それまで自家で梅干を漬けていましたので、最初はその意味が
分かりませんでしたが、市場を調べてみると売られているのは
添加物の梅干ばかり。それならば自分が!と一念発起し、
和歌山に古くから伝わる製法で、梅干の製造・販売を始めました。
以来、一貫してこの姿勢は変わりません。

梅を漬ける上で最も重要なのは、黄色く熟した梅を使うことです。
青く未熟な梅では、たとえどんなにいい塩を使っても、
ふんわりしたおいしい梅干には仕上がりません。
当園では、梅を傷つけないよう木の下にネットを張り、
熟して木から自然に落下したものだけを使っています。

しかし、完熟した梅は柔らかいので傷つきやすく、
少しでも時間が経つと腐敗してしまいますし、
糖度が乗っているので香りも強く、
虫による被害も少なくありません。
時間と自然との厳しい闘いですが、当園では梅をこまめに拾い、
迅速に漬け込みを行うなど、手間を惜しむことなく、
培った経験と技をすべて注いで取り組んでいます。

「紫蘇梅」は、自家農園で育てた安全で良質の南高梅と
ちりめん紫蘇を使い、塩だけで仕上げました。
柔らかく薄い皮、ふっからとした食感をぜひお確かめください。


≪編集部より≫
近頃は、「減塩」を謳った梅干も多く販売されていますが、
梅干は本来塩度を18~20%で漬け込むもの。
塩度を低くするためには、その分食品添加物を増やさないと
「梅干」は出来ないそうです。
塩分が少ないことが、身体に良い梅干とは限りません。
正しく知って、賢い消費者になりたいですね。

(良い食品通信・2011年夏号記事を再掲載)