[ニッポンの良い食品 #2] 小豆島 手延生そうめん/森本商店
2012.08.24
From 事務局

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そうめん本来の甘みとコシが楽しめる
「半生タイプ」の、極上手延そうめん

小豆島 手延生そうめん


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有限会社 森本商店/代表 森本康靖

小豆島は古くからそうめんの生産が盛んです。
私は25歳の時に、代々そうめん作りを営んでいる方に師事し、
この道に入りました。
以来50年、受け継いだ製法を大切にしながら創意工夫を重ね、
おいしいそうめん作りに励んでいます。

今回紹介した商品は、「半生タイプ」のそうめんです。
そうめんは乾麺が主流ですが、
甘みのある作りたてを食べていただきたいとの思いから、
日々研究し、創りました。
そうめんは仕上がりの水分量が多いほど、
小麦粉のタンパク質やでんぷん質が崩れず、粉本来の甘みが残ります。
乾麺の水分量が約13%であるのに対し、
これは約23%の水分を含んだ状態で仕上げていますので、
召し上がっていただくと、その違い、粉の甘みを感じていただけると思います。
また、柔らかくてコシのある食感を出すために、当店では、固めに生地を作り、
生地の成熟を待ちながらゆっくりと工程を進めていくことを大事にしています。
柔らかい生地なら延ばすのに時間はかかりませんが、
湯がくとべたべたし、本来のパシっとした感じが出ません。
午前1時半から作業を始め、生地を延ばして寝かせる作業を繰り返し、
手延べし終えるのは夕方。約16時間かかります。

効率を求める今の時代に、こだわりすぎてヘンコツと言われますが、
味のことを一番に考えた結果です。
「やっぱり森本さんのおそうめんでないと」と
繰り返し注文をくださるお客様の存在が何よりの励みです。


≪編集部より≫
森本商店のそうめんは、生地が熟成しているので、
30分経っても伸びたり、切れたりすることがありませんが、
茹でたらすぐに召し上がってください。
そうめんの新鮮な風味、甘みが堪能できます。
また、八の字に丸められてパックに入っていますので、
茹でる前にそうめんの上下をはさみで切ることをお忘れなく。

(良い食品通信・2011年夏号記事を再掲載)