[ニッポンの良い食品#17]味噌と醤油/長工醤油味噌協同組合
2013.10.30
From 長工醤油味噌協同組合

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「無添加」のパイオニアが作る味噌と醤油

超特級 むらさき
長崎麦味噌

長工醤油味噌協同組合
理事長 松尾雄人

長工醤油味噌協同組合は、昭和16年に長崎県内の醸造元29軒が共存共栄を目指して発足しました。
大きな転機となったのは、昭和43年に業界初となる無添加の醤油「むらさき」を開発したことです。大量生産・大量消費の高度経済成長時代、保存料が入っていない醤油は流通できないという風潮さえありましたが、当時の社長の要望により研究をスタート。台湾出張の手土産に無添加の醤油を持って行きたいとの理由からだったそうですが、今思えば加速する食品の工業化に、いち早く危機感を感じてのことだったのかもしれません。約2年の試行錯誤の末に、製品は完成に至りましたが、当時の技術担当者のノートには、保存試験のデータが毎日克明に記録されており、当組合の製品づくりの礎となりました。
昭和48年には、全国で初めて開かれた醤油品評会で、第一回農林大臣賞を受賞。手応えを感じると共に、少しずつ皆に知られるようになりました。会の前身「良い食品を作る会」の設立に寄与された磯部晶策先生から手紙を頂戴したのもその頃で、志を同じにする仲間と出会い、会の活動を通して切磋琢磨していく中で、当組合の安全な食品づくりへの思いは、揺るぎない信念に変わりました。
現在は、醤油・味噌の他にも地元の産物を使った加工品も手がけておりますが、「無添加」のパイオニアの名に恥じぬよう、「良い食品づくり」に邁進していきたいと思います。

長崎県大村市溝陸町815
http://choko.co.jp

編集部より
地域に愛される企業でありたいと、長年に渡って地元の清掃活動に参加したり、小学校で食育授業を行ったりしている長工。製品の原料も地元産を大事にしています。長崎麦味噌は県産はだか麦を使用。一般的な大麦よりも、照り、つやが良く、食感もしっとりしているのだそう。ぜひお試しを。

(良い食品通信vol.06、2012年冬号記事を再掲載)