[ニッポンの良い食品#19]媛だるま/一柳こんにゃく店
2013.11.15
From 一柳こんにゃく店

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有機栽培した地芋で作った
昔ながらの生芋こんにゃく

媛だるま(角)

株式会社 一柳
代表取締役 一柳美枝子

私どもは、愛媛県四国中央市でこんにゃく作りを営んでいます。今回紹介しました「媛だるま」は、自社農場で栽培した在来種のこんにゃく芋を原料に、丁寧に手作りした、昔ながらの生芋こんにゃくです。
原料の生産を自ら手がけると決意した当時、農業はまったくの未経験でしたが、農薬や化学肥料に頼るのではこの会に入っている意味がないだろうと有機栽培を志しました。地元の有志を募って「有機農業の会」を立ち上げ、学んでいくうちに、土作りが最も大切であることを知りました。
4年前から遊休農地を借り、有機農法を科学的なアプローチで追求されている小祝先生の指導の元、作物の成長に必要な空気、水、養分がバランス良く保たれ団粒構造を持つ"理想の土"を目指して、土壌の改良に取り組んでいます。
努力は少しずつ実を結び、今では連作も可能となりましたし、光合成活動も高まって、絶好調にいい「地芋」が採れるようになりました。小ぶりですがサクサクしていて粘りがあるのが特徴です。愛媛の風土が育んだ独特の風味と食感をぜひ味わっていただきたいと思います。
また近年は、こんにゃくを使った新商品の開発にも力を入れており、こんにゃくケーキやベーグルは当店の人気商品です。こんにゃくは日本の食文化であり、食物繊維が豊富でヘルシーな食材。多くの方にもっと食べてもらえるよう、時代に合ったこんにゃくの活かし方を追求していきたいと思います。

愛媛県四国中央市中之庄町124
http://www.konnyakukoubou.com

編集部より
一柳こんにゃくを使った簡単レシピを紹介。下茹でし5〜6㎜の薄切りにして斜めに切り目を入れたこんにゃくを熱したフライパンに入れ、やや多めの胡麻油で白っぽくなるまで焼きます。熱いうちに鷹の爪を入れた醤油(こんにゃく1枚に対し大さじ3)に漬け込み、出来上がり。常備菜としてもおすすめです。

(良い食品通信vol.08、2012年夏号記事を再掲載)