[ニッポンの良い食品#12]日本一に輝いた村田商店の納豆
2013.02.25
From 編集部

村田商店の納豆が日本一

去る2月22日に、平成24年度の納豆日本一を決める「第18回全国納豆鑑評会」が宇都宮市で開かれ、最優秀賞の農林水産大臣賞に村田商店が大粒・中粒部門に出品した「道祖神納豆」が選ばれました!
昨年の「良い食品通信」で、村田社長に納豆づくりへの思いを語っていただいていますので、ここに掲載いたします。


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有限会社 村田商店
社長 村田滋

当店は、私の祖父が昭和26年に創業いたしました。
大手メーカーの安価な製品が出回り、時代の波に淘汰されまいと機械化を進めた時期もありましたが、平成9年に、おいしい納豆を作りたいとの思いから原点に立ち返ることを決め、祖父が手作業で作っていた「経木納豆」を作ろうと、この古今納豆の開発を始めました。
原料は地元長野産にこだわり、会の仲間である松本市の浜農場と一緒になって納豆専用の小粒大豆スズロマンの栽培に取り組みました。製法は、煮た大豆に納豆菌をかけて経木に包み、室で発酵させるだけといったシンプルなもので、室に入れた後は納豆菌に委ねるしかありません。しかし、発酵の進み具合は季節や天候、大豆の状態等によって異なりますので、開発開始からの1年間は、昼夜を問わず、毎日1時間毎に納豆の状態を観察して記録し、豆を水に浸す時間を調節したり、発酵させる温度や時間を変えたりと、改善できることはとことん追究し、納豆菌が活発に働ける環境作りに努めました。
机の上に何冊も積み重なった研究ノートは、当店の納豆作りの基盤となり、自信にもつながっています。
近頃はいろいろな納豆の食べ方がありますが、日本人にとってはやはりご飯のお供。温かいご飯によく合うおいしさに仕上げた自信作です。それぞれのご家庭の味をお楽しみいただきたいので専用タレは付けておりません。いつもお使いのお醤油で、古今納豆の味わいをご堪能ください。

編集部より
古今納豆のおいしさの秘密は、容器の経木にも。機械化に伴い発砲スチロールの容器が主流ですが、小泉先生も語られていたように納豆は生き物であり、本来は通気性の良いものが向いています。酸素の透過率が高い経木を使うことで、納豆菌が増殖し、おいしさには欠かせない強い糸を生み出しています。

(良い食品通信vol.8、2012年夏号記事を再掲載)




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