「良い食品づくりフォーラム東北」報告
2013.04.02

先般の良い食品づくりフォーラム東北は、歴史に残る東日本大震災の被災現地で開催しました。
98名の会員が参加し、深い学びの内容に満ちていました。

恒例のセミナーでは、建築家・妹島和世建築設計事務所代表の妹島和世先生をお迎えしました。
「環境と建築」と題し、これまで手がけてこられた街づくりについてお話をいただきました。
また、被災地で進められている復興支援プロジェクト「みんなの家」についても、被災地の現状や地元の方との交流を通して感じることなどを交えながら、ご説明いただきました。
自然栽培農家木村秋則先生には、「奇跡のリンゴが実るまで」と題し、無農薬りんごへのチャレンジとその精神について語っていただきました。

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生産者会員報告① キープ協会
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キープ協会の名前は「Kiyosato Education Experiment Project」の頭文字をとったもの。ポールラッシュ博士によって戦後日本の民主的な農山村復興モデルをつくることと、実践的な青少年教育を目的に創設されたという歴史から、現在力を入れて取り組んでいる環境教育(酪農、搾乳体験等)まで分かりやすくスピーチいただいた。教育において知ることよりも感じることの大切さを強く感じました。


生産者会員報告② 西出水産 西出隆一さん
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江戸初期にさんま漁を初めて行ったのは和歌山の漁師だったそうで、和歌山の食文化に「さんま」は欠かせないそうです。創業から50年、和歌山市の雑賀崎で灰干さんまを作り続けている西出水産の西出社長には、原材料や製法のこだわり、品質を向上させるための努力等についてお話をいただきました。中央市場の競りの仕事に携わっていたが、30歳の時にこの伝統を自分が残していかねばと思い、家業を継いだというエピソードに強く心を打たれました。


協力店会員報告① 良い食品處さとなか 里仲純二さん
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「良い食品處さとなか」は、「古事記」の編纂に関わった語り部の祖・稗田阿礼の出身地である奈良県大和郡山市にあることにちなんで、昨年から「食の語り部」講座を定期的に開催されています。これまでの講座の内容や参加者の反応などをご説明いただいた後、この講座を通して、素晴らしい日本の食文化を次代に伝えていきたいとの思いを語られました。


協力店会員報告② ペント 中島理晴さん
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本会会員・丸八製茶場のお茶に出合いそのおいしさに感動したことが、入会のきっかけになったというペント中島さん。会の勉強会に誘われて初めて参加した時は、自身の知識の足りなさを実感したそうです。それから3年程、勉強会に通い続けてやっと入会が認められ、2010年晴れて会員となったそうです。このスピーチでは、徹底したコスト管理やチラシ作りの工夫、それから「モノを売るからコトを売ること」「社是は従業員を幸せにすること」など、自身の哲学を熱く語られました。


講話「大震災から復興へ」
「宮城県女将会」磯田悠子会長と仙台に拠点を置く会員から、当時の被災状況やその体験から学んだこと、そして復興状況についてお話いただきました。

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一ノ蔵 鈴木整さん(左上)、宮城県女将会会長 磯田悠子様(右上)
精華堂あられ総本舗 清水敬太さん(左下)、仙台味噌醤油 佐々木淳一郎さん(右下)